そろそろ何か書きたいけど、特別取り上げたいことがあるわけでもなく。とりあえず年明けから今日までの試合について、短く感想を書いてみたいと思います。ちなみに年末の試合はもうあまり覚えてない。
■ロケッツ戦
リーグ3位のDEFレーティング、そんな説明が最早必要なのかって感じですが、マブスは100点以内に抑えられて負けました。ドンチッチがいないことで主な起点がカイリーになり、ここを抑えられたことが敗因でした。まあカイリーからすればそもそも相性の悪そうなディフェンダーしかおらず、そこを鑑みれば悪くない見栄えの点差。クレイのスリー固め打ちが効いたな。
この試合ではカイリーがダブルチームで身動きを封じられまくっていたのが印象的でした。何やってんだよって感じなんだけど、ロケッツはこのダブルチームをアウトサイドでも平然とやってきました。アウトサイドでダブルチームされる分にはカイリーもそこまで苦にしているイメージはなかったんですが、そこはさすがのロケッツって感じでした。寄せが早いしプレッシャーの掛け方も上手い。そのせいかアシストに繋がるパスを出せず、ターンオーバーを重ねていました。そのディフェンスの中、スリーなしで16点取れたってのは中々な数字です。
点が伸びなかったのは例の如くトランジションの問題が大きいです。要は守れていなかったってことなんですが、特に前回対戦で抑えられていたシェングンをギャフォードが止められませんでした。まあ前回はドンチッチがポストアップを守っていたので、ここは「ドンチッチがいれば…」案件です。そのシェングンに加えてウィットモアの台頭と、アメンやイーソンがいないハンデを感じさせない豊富なスター候補集団なロケッツでした。
もうちょっとハーフコートで守れていればって感じの試合でした。前回対戦からの個人レベルのステップアップについて行けなかったマブス。この試合はドンチッチがいたら勝っていた気がするな。
■キャブス戦
キャブスの試合は結構見ていたのでいつか書きたいと思っていたんですが、この試合は今シーズンのキャブス感があんまりなかった。モーブリーがめちゃくちゃ決めていたのは今シーズンらしいっちゃらしいけど、そこは個人レベルの話だし。首位チーム、それも70勝ペースのキャブスなのでドンチッチがいても勝てる気はしませんが、マブスとしては意外と悪くない内容でした。まあお互いに流し気味な雰囲気だったからかな。あとグライムズが第3Qに20点ぐらい取ったので、ガベージがちょっと後ろ倒しになった。
この試合はディンウィディーをスタメンとして、ベンチからハーディとウィリアムズが使われました。ディンウィディーがパッとしなかったのに対して、この二人がしっかりアピールしていたのが印象的です。
ウィリアムズがガベージ以外で起用されたのはこの試合が初ではなかった気がするけど、大体使われるならゴートマンだっただけに、意外な選択でした。キングス戦でデローザンのポストアップにゴリッゴリに押し込まれるゴートマンを見て何か思うところがあったのか。
ベンチPGと考えれば穴のないスキルセットでディフェンスも良いけど、武器が足りず惜しい選手って感じのウィリアムズ。しかしキャブス戦では強気で鋭いドライブからレイアップで点を取るシーンがあって、ここは非常に好印象でした。サマーリーグでもこういったプレーは見せていなかったので、Gリーグでの経験が活きているのでしょう。まあこれを見ると、AJを解雇してウィリアムズを2way契約にしたのは正解だったんだろうなって感じです。
またこの試合もモーブリーにやられるギャフォードが目立っていました。キャブスはもっと色んなことやっているんだけど、シンプルにここの1on1で勝っちゃうからそれだけで終わってしまった試合でした。タイ・ジェロームとか全然目立ってなかったもんね。
タイ・ジェロームって名前は聞いたことあったけど、19-20シーズンからいたんだね。見た感じシュート力はありそうな過去スタッツだったけど、開幕から突然起用されて急激に台頭した、正真正銘の謎キャラです。昨シーズンなんて2試合しか出場してないのに、今シーズンはほぼ全試合で使われてベンチからハリバートンみたいな数字を叩きだしています。管理人はCPJが大好きだったんですが、ジェロームが来たら、なんか全然よく見えなくなってきた。
キャブスってCPJ、ニヤング、ウェイド辺りが絡むオフェンスが面白かったんだよね。CPJはハンドラーなのにスクリーナーもやるカニングハムタイプの選手で、逆にニヤングはスクリーナーなのにハンドオフからハンドリング出来るビッグってことで、この二人は珍しい組み合わせでした。そこにシュータームーブ出来るウェイドが絡むと起点が目まぐるしく回る面白いオフェンスになっていて、「もうこれで再建しろよ」ぐらいに思っていました。これまたサイズがあるのにシュータームーブが出来るウェイドっていうのが、サイズのないCPJと上手いこと補完出来ていた気がするんだよね。
それが気づけばモーブリーも平気でスリーを決めるし、ジェロームは自力で突破しきれるし。嬉しいような、悲しいような。
■グリズリーズ戦
この試合はライブリー、PJ、クリバーを並べ、ハンドラーにナジを置くというファンキーなスタメンでした。最初は守っていれば勝手に点が取れていたんですが、どうしてもオフェンスで頭打ちになって最終的にディンウィディーがベンチから29分起用されました。
対するグリズリーズはモラントもベインもいないということで、明らかに突破力不足なメンバー。困ったらJJJがポストアップしていました。全然押し込めないし、身体が流れまくりのJJJでしたが、不思議とショートレンジを決めてしまう。
ダブルチームで手放させてローテーション勝負に持ち込んだりと工夫はしていましたが、ここは何が正解だったかよく分からない。展開されたところでスリーを決めまくる選手はケナードぐらいしかいないので、早い段階でダブルチームを仕掛けても良かった気がするし、JJJがそんなに決めるわけないだろと高を括って1on1対応しても良かった気もする。結局は35点決めたJJJが偉かった試合でした。
後半になってインサイドを固められると、どうにも打開策がなかったマブス。この試合は珍しくハーディがオフェンスの火付け役として第3Qに起用され、前半無得点だったのに試合が終わる頃には15点取っていました。なんか、この試合はあんまり書きたいことがないな。
■レイカーズ戦
開幕の時は面白いゾーンを敷いていたけど「まあすぐ攻略されるんだろうな」って感じだったレイカーズ。攻略されてどうするかが見どころだったんですが、上手く行ってはなさそう。ADは相変わらず頑張るし、意外とレブロンもチェイスしていたけど、やっぱ八村が物足りない。物足りないからドードーを獲得したんだろうなって感じ。
ほんと、ADさえ引き出せばやりたい放題だったのでディンウィディーはチームトップのプラスに。ディフェンスだとADのアタックは止められないけど……と思ったら、ポロポロミスするから勿体ない。
結局後半になってレブロンがボールを持つ形が増えました。そのタイミングでリーブスについていたナジがレブロンのマークを担当すると、妙に攻めあぐねていたレブロン。スイッチさせてVSライブリーになると、意気揚々とドライブして豪快に決めます。なんでレブロンがナジに対して強引に仕掛けなかったのかがよく分からないんだけど、ドライブの一歩目を踏み込ませなかったっていうのが一つのポイントなのかなーと思っています。ライブリーは何度マッチアップしても先回りして足を出すポゼッションがなかったし、抜かれたらレブロンのフィジカルはどうしようもない。とまあ、ライブリーとナジの違いが出たレブロン対応でした。
それと印象的だったのがハーディのスリー。またかよって感じですが、気になったのはグリズリーズ戦と同様スコアリング担当で第3Qに起用されて、3本連続スリーを決めて帰ったハーディではなく、レイカーズのディフェンス。
一本目のスリーは、まあハーディがよく決めたなで済む話。二本目はグライムズを起点に始まったポジションチェンジでクリバーがインサイドにポジションを取り、そのクリバーにADとクリスティーの二人が食いついて、一本目同様に左45度から、今度はワイドオープンのスリーをハーディに打たせたレイカーズでした。
で、三本目がなんと二本目とほぼ同じ組み立てから、全く同じスポットでのスリー。クリバーを躱して一応ビンセントが追ってはいるので、無警戒ってわけじゃないっぽいけど、さすがに三本連続同じところで打たせるってあり得ないだろ。ましてハーディの投入タイミング的にスリーを打たせる為に起用されたみたいなものなんだから。
ここでもうひとつ気になったのが、レイカーズが超絶引きこもっているということ。そもそも開幕当初からそういうディフェンスではあるんですが、このタイミングなんて外に引き出されたADがインサイドに戻れる絶好の機会だったのに、一緒になって戻ってしまったクリスティーは「そんなにADを信用できないのか」って感じでした。なんとなく「インサイドを固める」意識はチームの共通認識としてあるけど、「誰にインサイドを守らせるか」みたいな意識は全くないんだろうなって感じさせるプレーでした。
それじゃあ何の為にフィニ―スミスを獲ったんだって感じだよね。まあ彼は彼できっちり仕事はしていたから補強としては間違いないんだけど、もっとインサイドの負担をAD&フィニ―スミスに任せて他はアウトサイドで頑張らないと、今日みたいに「ADのペリメーターディフェンス次第」みたいなディフェンスになりそうだ。それで守ってしまうADの問題にも見えるぞ。
■終わり
ドンチッチ、カイリーに続きギャフォードまで離脱して厳しい戦いが続く中、久々に一勝を上げました。まあ相手が相手なので負けるのは仕方ないよね。
5人のハンドラーがいるロスターが、今となってはディンウィディーとハーディしかおらず、2wayのブランドンの力も借りているという現状。ぶっちゃけディンウィディーを獲った時は「ハンドラー過多じゃない?」と思っていましたが、それでも足りない状況に陥っているのでハリソンの先見の明って感じです。
ディンウィディーはベテランミニマムとしては優秀だけど所詮はミニマムだし、頑張っているとはいえディフェンスが良いわけではないので、個人的にハーディに期待していたわけですが、そのハーディがまた微妙っていうのがね。明らかにスコアリングを期待して起用されたにも関わらずスリーを打ち始めて、なんか「それを期待していたわけじゃないんだが」って感じです。それで決めているから否定するようなことでもないんだけど、それはハーディじゃなくても出来る仕事じゃん。
ハーディはちょっと球離れが早すぎる感があります。短い時間で判断出来るっていうのは褒めるべきポイントではありますが、最近はボールを持つことを怖がってんじゃないかってぐらい淡白にスリーを打つし、ドライブからのパターンも単調です。ディンウィディーを見習えとは言わないけど、もう少しペイントエリアでボールを保持しながら動き直したり、敵味方を動かしたりみたいな、そういうプレーをして欲しいところ。というかドンチッチ、カイリー、エクサムが戻ってきたらプレータイムなんて貰えなくなるんだろうから、今のうちに試しとかないとチャンスはないかもしれない。