あ♥@マブスファン

マブス専門NBAブログ(不定期)

【考察】イかれたフロントを紹介するぜ!-2

今シーズン

トレードIN…グラント・ウィリアムス

トレードOUT…ダビス・ベルタンス、レジー・ブロック

契約延長、再契約…カイリー・アービング、ドワイト・パウエル、マーキーフ・モリス

ドラフト獲得…デリック・ライブリー、O-MAXプロスパー

FA獲得…リショーン・ホームズ、セス・カリー、ダンテ・エクサム、デリック・ジョーンズ・ジュニア

FA放出…クリスチャン・ウッド、フランク・ニリキナ、シオ・ピンソン、ジャスティン・ホリデー

 一番のビッグニュースはカイリーとの再契約。3年約126ミリオン、最後の年はプレイヤーオプションです。これを見た時の管理人の感想は「ああ、やったんだな(絶望)」でした。確かに彼と再契約をしなかった場合、ただドードーとディンウィディーと指名権を失っただけになるわけですが、別にそれで良かった気はします。その分FAに金を使えるし、何よりカイリーに与えなければならないプレータイムで使いたい選手がいるからです。ハーディのこと。

 そこからウィングをそこそこに補強していますが、おせぇよって感じ。グラント、DJJ、エクサム。22-23シーズンにいてくれれば良い活躍をしてくれそうな選手ですが、もうドードーもブロックもいないんだ。というかブロックがグラントになった。そこからニリキナやホリデー等、オフェンスに難があるものの層を厚くするという意味では悪くない選手を放出と、中途半端。キッドに寄り添っているのかいないのか分からない補強です。寄り添っているならカイリーは残さないし、そもそも前シーズンにウィングを補強していた。

 そしてマブスにしては珍しいドラフト指名。デリック・ライブリーとO-MAXプロスパーをゲットしました。ライブリーは機動力とリムプロテクションを兼ね備えたディフェンダー兼広いコートビジョンを活かしたパスと優秀な高さで戦える選手です。まあ、普通に当たりだと思います。ベルタンスの高額契約を放出して、更にトレードアップ出来たのは本当に大きかった。そこはハムの手腕と言うか、たまたまOKC側に需要があっただけな気がするけど。O-MAXもザ・キッドって感じのウィングディフェンダーで、既にエリートなディフェンス力とリバウンド力、そして粗いオフェンス力を持っています。どちらも、いずれキッドの戦術にマッチしそうな選手たちです。……そう、いずれです。

 

■キッドに何を求めているの?

 ライブリーをはじめ、ドンチッチよりも若い選手が増えたマブス。彼らが育てばキッドのディフェンスをハイレベルで実行できる選手になりそうですが、キッドは今勝ちたいHCで、若手なんか使いたくないHCです。だからキッドをHCに据えるなら、即戦力で活躍できるウィング中心に補強するのが道理です。ジェレミー・グラントとかね。ゴードン・ヘイワードでも許せる。それが蓋を開ければグラント、DJJ、エクサム。全然悪くないけど、コネクションが売りのGMの補強がこれ? ベンチレベルの選手と安く契約して、それが果たして腕のあるGMなのかと言われれば疑問です。スタメンレベルのウィングと安く契約したなら凄いけどさ。

 だからウィングを補強したといっても、結局はベンチレベルの選手を用意しただけ。肝心のスタメンだったドードーやブロックはもういないよ。収支でいえばマイナスです。「それをキッドの育成で補うんじゃん!」ってことだとは思いますが、それはキッドを理解していたら出てこない発想です。第一、若手を使いたいなら一番プレータイムを食いそうなカイリーと再契約なんてしちゃ駄目でしょ。

勝ちたいのか、育てたいのか分からない

 キッドが自分を見失っているみたいな話を以前書きましたが、由来はフロントの補強方針です。これで負けてくれれば自分たちの間違いに気づいてくれそうなものですが、ドンチッチが勝たせてしまうもんだから「やっぱり良い補強だったんだ!」と勘違いしていそうなフロント陣。

 

■今後の展望

 結局、今もフロントは勘違いし続けているように見える管理人。早く間違いに気づいて欲しいです。

1.キッド解雇

 まずこれが第一ステップです。これだけチームをぐちゃぐちゃにされたキッドが21-22シーズンのマブスを取り戻すのは、現状だと不可能です。22-23シーズン終了まではまだギリギリ可能だったけど、カイリーとの再契約で完全に摘み取られた感じ。

 だから育成力のないキッドから積極的に若手を使うHCを雇って、ドンチッチ中心のプチ再建を図るのが現状だとベストな気がします。幸いハーディ、ライブリー、O-MAXとポテンシャルのある若手はいるし、十分戦力になりつつもまだ若いJGなんかがいるんだから。キッドを解雇するスピードが早ければ早いほど良い。それだけ再建が進むからね。

 というかシーズン始まるまでに準備しとけよって話です。現状のロスターだとぶっちゃけプチ再建以外の道なんてないんだから、そうなったらどう考えてもキッドじゃないだろ。そこもフロントがキッドを理解していない感じです。ほんと、チームを任せるHCのことを理解していないってどういうことだよ。最近はジャズの若いHCウィル・ハーディが再建と勝利のどちらもモノにしていますが、そこまでは求めていない。負けまくってもいいから、選手を成長させてほしい。その条件ですら引っ張って来れないなら、それはさすがに無能と言わざるを得ない。

2.ロスター整理

 プチ再建といっても一年や二年で優勝できる戦力を整えられるかと言われると、相当厳しそうなマブス。二年経ってもライブリーやOMAXはまだ三年目。ぶっちゃけライブリーは活躍してそうではあるけど、OMAXは分からない。フィニ―スミスの三年目の3P%が31.1%なのを考えると余計に。そこに今が全盛期っぽいウィング陣や、元々怪我しがち且つ加齢したカイリーなども考慮したら、少なくとも二年後に勝負を仕掛けるのはリスクがあります。そこで勝てなかったらベテラン陣が契約を終えて何も残らない、なんてことも起こりうるわけです。

三年後に勝てるロスターを作る

 これが一番堅実、というかこれぐらいしか出来そうにない気がします。その為に再建の足を引っ張る選手は、価値があるうちに若手と指名権に変えたいところ。誰のことを言っているかは分かるよね。

 

■反省

 全ての間違いは22-23シーズンの補強方針から始まりました。21-22シーズンのロスターを維持しながらゆっくり若手を成長させていけば、それだけで優勝出来たと思うんですよね。当時はまだディンウィディーとベルタンスは来たばかりでした。ディンウィディーはスコアラーとしてトレード当初から活躍してくれていましたが、彼のゲームメイク能力を活かすようなオフェンスを作る時間はなく、ベルタンスも似たような状況でした。特にベルタンスは速攻でボールを持った時の判断が抜群に良く、オフェンス特化のスモールボールという戦術を実現できれば、THJ以上に優秀なオフェンスオプションになっていたと思います。

 個人的に一番悲しかったのはフランキーかな。ディフェンダーとしては文句なしの活躍と、自信なさげな一貫性のないオフェンスだった彼ですが、その能力を見せる前にマブスを去りました。エクサムとまではいかないけど、それっぽいことは出来そうだったんだよね。ドンチッチとタイムラインが合って、安く契約出来そうだっただけに、ショックでした。

 

 カンファレンスファイナル到達の功績と、そこからの転落。キッドには色々と思い入れがありますが、そんな彼が去ると考えると寂しいものがあります。現状では全然解雇の話は出てないんだけどね。フロントにロスターを破壊されて気の毒な反面、やっぱりキッドの能力に不満はあります。そもそも彼が若手の育成が上手いHCであればここまで批判されることはなかったわけだし。

 恐らくキッドはプレーオフチーム(優勝する戦力が整っているチーム)のラストピースとして欲しがるところがあると思います。西だとウォリアーズ、東だとキャブスとか? どこかしら需要はあると思います。

 そんな彼が残してくれたものが実は色々とあります。それはプレーオフ云々もありますが、主に選手のディフェンス力です。JGとかハーディとか。JGは元々守れる選手だったっていうのはあるけど、ハーディは凄いよね。本人の素養は勿論あるとして、これだけヘルプに奔走出来る選手に育てたのは間違いなくキッドの功績だよね。粗削りなルーキーだったハーディがここまでインテリジェンスで貢献できる選手になるとは思いもしなかった。だけど結局のところ、

ドンチッチがサボれるディフェンス

 これが一番の功績だと思います。年々プレータイムが長くなったドンチッチが、ちょくちょく怪我を挟みながらも最後までプレーオフで戦えたのは、キッドのディフェンスなしには語れない部分です。その結果ドンチッチがプレーオフでも通用する選手であることを完全に証明することが出来たわけでもあるし、それを就任一年目からやってのけたのは感謝しかない。

 恐らくキッドの退任後、このディフェンスは失われるのでしょうが、今は我慢しよう。そして年月を経てプレーオフでディフェンスを狙われるドンチッチ、周囲からやっぱりディフェンスが出来ない選手は駄目だと言われてトレード要求するかもしれない。そんな時に管理人は思うでしょう。今こそキッドが欲しいと。あの頃のディフェンスはドンチッチの弱点を隠せていたけど、今はディフェンスで走り回って、オフェンスする力が残っていない。キッド、戻って来て!

来るわけないだろ

 これだけボロクソに叩かれて、それに対して何の擁護もせず、あまつさえ自分たちのイかれた補強のスケープゴートにされたフロントに「勝てないから戻って来て❤」なんて言われてキッドが戻るわけないじゃん。

 現状のチーム状況を考えるとキッドは要らないわけですが、戦力が整った段階では話が変わります。だから三年後ぐらいにキッド欲しいなーってなりそうだけど、少なくとも今のフロントがいる間は、再び彼を呼ぶっていうのは無理だと思います。それほどにフロントとキッドの方針は食い違い続けたし、信頼も感じない。ただフロントのスケープゴート役で飼い殺されているだけのように見えます。

 

■最後に

 別にキッドを批判するのは構わないけど、フロントを叩く人がいないのはなんで? っていうのが、実はこのブログを開設したきっかけです。キューバンのキャラクター性なのか、マブスのフロントは優秀ってイメージが着いているのかな? 全然そんなことはないと思いますが。

 フロントのやらかしとしてボルガリス事件があります。それは詳しくまとめられている記事があるので、リンクを貼っておきます。

note.com

 この記事の正確性は分かりませんが、これが本当だとしたら、ぶっちゃけ一番悪いのってボルガリスでもドニーでもなく、キューバンだよね。そりゃ自分の金をどう使うのかは自分で決めたいだろうけどさ、もっとドニーを信頼しろよって思います。キューバンがチームの権利を売り払ってどう変化するかは分かりませんが「よく分かんないからGMに任せるわ」って人だといいですね。でもニコ・ハリソンなんだよなぁ。勘違いに気づいて、持ち前と言われている人脈を有効活用してくれればいいけど。終わり。

 

 

 

 ところで1/14のペリカンズ戦、管理人的に疑惑の采配があったわけですが、あれで一番割を食らったのってキッドじゃなくてグラントな気がするんだよね。バランチュナスに対して無力だったっていうのを見せつけた――見せつけさせられたように感じました。自分の短所を引き合いに出させられて使えないなんて言われたら、グラント的にはたまったもんじゃないよね。もしもフロントが本当に指示を出していたのだとしたら、そのフロントが取ってきた選手が一番傷ついたよって話です。