あ♥@マブスファン

マブス専門NBAブログ(不定期)

【23-24 RS-54】ペイサーズ戦雑感

 

 今シーズン初対戦のペイサーズ戦。また守れないチームとの対戦かって感じで全然期待していなかったんですが、結果的には非常に面白い試合でした。どれぐらいかと言うと、マジック戦より面白かったです。かなり濃い内容だったので自然と何度も見返してしまいました。

 マブスペイサーズは初対戦ですが、実はペイサーズの試合を見るのはこれが三度目。インシーズントーナメントでのセルツ戦、レイカーズ戦を見ていたのである程度情報はあったんですが、流し見だったので当時の感想としては「ペイサーズのオフェンス凄いけど、全然守れてないなー」ぐらいでした。ただこの試合でペイサーズというチームの見方がだいぶ変わりました。

 

ペイサーズの特徴

OFF/DEFレーティング 120.6/118.8

 現時点でOFFレーティングが120を超えているのはセルツとペイサーズのみ。ペイサーズはセルツの121.2に次ぐ2位です。反面DEFレーティングはリーグ26位、下にいるのはホーネッツ、ホークス、ウィザーズ、ピストンズと優勝には程遠いチームたちです。

リーグ最高レベルのオフェンスと、最低レベルのディフェンス

 マブスも似た特徴のチームですが、オフェンスがペイサーズほど振り切っていない代わりに、ディフェンスも下に振り切っているわけではないので、NETレーティング的には極端には変わりません。

ペース 102.72

 そしてそのオフェンスを象徴するのがペースの早さです。この数字はリーグ2位。いや2位かよ。ちなみに1位はウィザーズの103.66で、現状唯一103代のチームです。そしてペースが102代のチームは、ペイサーズの他だとスパーズとホークス。ハーフコートオフェンスに問題がある弱小チームは、ファストブレイクで点を取らないと勝てなくなるのでペースが早くなる特徴があります。ただペイサーズはペースをマネジメント出来ているからOFFレーティングが高いです。

EFG 58.3%(リーグ1位)

3P% 38.2%(リーグ5位)

PITP 57.2(リーグ1位)

%PTS PITP 46.1%(リーグ7位)

%FGA 3PT 38.7%(リーグ14位)

%PTS FT 13.2(リーグ30位)

 これらはペイサーズのオフェンス面で気になった数字。リーグで最も効率良くFGを決めているわけですが、FG全体を占める3PAの割合はリーグ中位で、スリーを打ちまくっているわけではありません。代わりにペイント内の得点がリーグ1位、得点の割合もリーグ7位なので、スリーはあくまで効率の良い2点を取る為の手段と捉えている節が見受けられます。それだけインサイドの得点を重視しているのに、FTの得点の割合はリーグ最下位っていうのが面白いよね。

 ちなみにOFFレーティングリーグ1位のセルツは%FGA 3PTが47.3%でぶっちぎりの1位。その上で3P%も38.3%でリーグ4位なので、スリーを打ちまくって決めまくっているからレーティングが高いと言えます。

STL 7.9(リーグ同率5位)

BLK 5.7(リーグ9位)

 スティールとブロックはどちらも優秀な数字を残しているのにディフェンスが悪いペイサーズ。分かりやすくボックススタッツでは分からない悪さが潜んでいるわけですが

DREB% 69.7%(リーグ27位)

OPP PTS PAINT 59.2(リーグ29位)

 DREBの確保率及びペイント内の失点がリーグ最低レベルの数字です。リバウンドはともかく、ブロックがリーグ9位でこれだけ失点するっていうのはちょっと不思議に見えます。

DIFF% +3.0%(リーグ30位)

2P DIFF% +2.2%(リーグ26位)

3P DIFF% +0.7%(リーグ20位)

 DIFF%というのは普段よりどれだけ相手のシュートの成功率が変わるかっていう数字で、高いほど守れず低いほど守れるってことですが、ペイサーズは全体のDIFF%はリーグ最下位です。そしてその内訳が主に2Pに対するディフェンスの悪さっていうね。まあこの数字を見ると、単純に選手の能力的に守れないって感じに見えます。

 これらの数字は今日の試合について語る上で関わってくる部分なので最初に書いていますが、そんなに気にしないでください。

 

■第1Q

 ペイサーズの最初のシュートはベネディクト・マサリンのプルアップスリーから始まりました。マサリンはドンチッチがマークしている時に限りプルアップで打っているっぽいので、これは相手を見てのシュートチョイスっぽい。

 マブスのオフェンスになると、そのマサリンがドンチッチをマークしました。JGがスクリーンに行きますがここはタイリース・ハリバートンとの連携で上手く凌ぎます。ドンチッチはドライブでマサリンを躱してフローターを沈めました。

 続くペイサーズのオフェンスはフリースローラインあたりでボールを貰ったマイルズ・ターナーとライブリーのマッチアップ。ターナーは仕掛ける素振りを見せますがすぐに諦めてハリバートン→アンドリュー・ネムハードへとボールを繋ぎます。ネムハードがボールを持つとターナーがスクリーンを掛けに行き、JGを剥がした後でオフボールで動くマサリンにパスしました。ここをドンチッチがローテーションしに行くとカウンタードライブでペイントエリアに侵入、ライブリーと二人で捉えてシュートを外させました。そのトランジションターナーとのミスマッチになったドンチッチがプルアップでスリーを打ち、沈めます。

 ボールを貰うとすぐさまプッシュするパスカル・シアカムをライブリーが止めますが、パスを貰ったターナーを止めきれずアンドワンになりました。実はアンドワンの回数でもリーグ1位なペイサーズ。その後PJがシアカムにバックコートでスティールされたり、そのPJのインバウンズパスがネムハードにカットされたりと酷かったんですが、それはどうでもいい。

 10:20からのポゼッションでライブリーからボールを貰おうとするドンチッチ。ライブリーのスクリーンに対してマサリンは素早く抜け出し、ミスマッチになるのを防ぎました。ただコンテストされたシュートを決めるドンチッチでした。

 

 次のペイサーズのオフェンスもそうですが、やはりペイント内で得点を取ることに拘っているのが見えます。それに対してライブリーがインサイドに留まるように守るマブス。これはいつも通りですが、気になるのはターナーが1on1でライブリーに仕掛けようとしないこと。徹底してここを避け、コンビプレーに徹していました。チームでディフェンスを崩す意識が見える部分です。そしてペイサーズのディフェンスですが、ドンチッチにマサリンを徹底マークさせているのも注目ポイントです。

 そして08:20からのポゼッションからこの試合は管理人的に盛り上がりを見せるんですが、既に結構長くなっているので一旦区切ろうと思います。