あ♥@マブスファン

マブス専門NBAブログ(不定期)

【23-24 RS-62】ペイサーズ戦雑感

 

 ありがたいことにこの一週間忙しすぎてブログを更新していませんでした。ラプターズ、セルツ、シクサーズと割と面白い試合が続いていたのでちょこちょこ書いてはいたんですが、今更出してもって感じだし。特にシクサーズの変貌ぶりは面白かったんだけどなー。

 ということでペイサーズ戦。前回の対戦では一つの試合につき約15000字というボリュームだったんですが、今日はだいぶ少なくなりそうです。というのも前回のアジャスト合戦でお互いの手の内を晒した状態での試合になるし、その結果マブスは「エースの個人技で決める」って感じになりそうだったからです。個人レベルの技術の話になるとハイライト見てればいいので、敢えて事細かに文章に起こす必要はない。ということで、早めに書き終わりそうな今回の記事です。

 

■第1Q

 サイズの小ささを活かしてスクリーンを無効化する新しいタイプのディフェンダーであるアンドリュー・ネムハード。前回は彼の存在がスクリーンからのミスマッチを狙いたいマブスに効きまくりました。ということでこれに対するアンサーが必要なんですが、マブスは至ってシンプルに1on1で狙いまくりました。

 最初の2ポゼッションはカイリーにネムハード、ドンチッチにはアーロン・ネスミスをマークさせるペイサーズ。ネスミスはあっさりライブリーのスクリーンで剥がされます。マサリンとは大違いだ。これを見てかその後ドンチッチ対ネムハードの形に仕向けるペイサーズでしたが、ここでドンチッチはポストアップを選択。どう見ても1on1で守れるボディフレームじゃないネムハードなので、相手の苦手分野のディフェンスをさせたがったわけですが、ここが上手くハマりませんでした。

 上手く行かなかった要因はドンチッチのパスミスとか、パスを連続で繋がせない程度にやるペイサーズのヘルプディフェンスの上手さとか色々あるわけですが、意外とフィジカルで耐えられるネムハードの存在が大きかったです。本当にいやらしいな。

 それでも点差を離されなかったマブスネムハードを狙うっていう作戦は思うようにいかなかったものの、速攻――つまりJGでどうにか誤魔化しました。ここで早々にネムハードを下げたカーライル。ぶっちゃけ下げた理由はよく分かりません。別にネムハードのところからやられたわけでもないし。ネムハードが耐えられなくなってヘルプで守らざるを得なくなる状況が嫌だったのかな?

 で、ネムハードがおらずギャフォードがいるって状況になると簡単にスクリーンで剥がせるペイサーズ。ここでハンドラー対センターのミスマッチが生まれ、その結果ペイサーズはヘルプせざるを得なくなるっていう。先手を打った結果、結局ヘルプディフェンスせざるを得なくなったペイサーズでした。先手を打ちすぎるのも考え物だ。まあ多分ただのプレータイム管理なんだろうけど。ペイサーズがヘルプしてくれることでスリーまで展開出来るようになったマブス

06:16以前マブス3P 3/3(100.0%)

06:16以降マブス3P 2/10(20.0%)

 06:16っていうのはネムハードがベンチに下がったタイミングです。ネムハードがいる間は3/3で決めていましたが、以降2/10という酷い数字。

 パスを展開させることを嫌がったペイサーズなので、06:16以前の3Pアテンプトはたったの3本。しかもうち二つはドンチッチとカイリーがプルアップで打ったものです。もう一つはPJのトランジションスリー。そこから狙い通りにパスを繋いでスリーを打たせることには成功したものの、まあ入らなかったね。さすがにスリーが入らないことまでマネジメントするのは不可能だ。

THJ FG 2/8(25.0%) 3P 2/5(40.0%)

 この人は調子悪いねー。オールスター明けからFG 33.8%、3P 29.3%とずっと低調です。3Pの不調に引っ張られて2Pの成功率まで悪化している感じです。

 そもそもカイリー、THJと役割が被っている上に、そのポジションで経験を積ませたいハーディがいるっていう今のロスター構成はどうなんだって感じです。ハーディを抱えておく必要性を全く感じません。22-23シーズン後にカイリーと契約したならTHJは放出しないとハーディにプレータイムが与えられるわけがないのにね。

 だからこのTDLでこの三人の誰かをトレードするべきだと思っていたんですが、それはしないハリソン。ぶっちゃけ今のTHJを指名権なしでトレードするのは相当厳しそうだし、交渉してもがっつり足元を見られそうなんですが、指名権はPJとギャフォードの獲得に使うっていうね。指名権の使いどころがそこ? って感じです。

 心なしかTHJに対してブーイングが飛んでいるような気がする第1Q。と思ったらスティールしてトランジションスリーを沈めます。スティールしたのはギャフォードに見えたし、バウンドしたスリーをギャフォードがティップインしたように見えたけど、3点でカウントされます。本当に色々と迷惑なTHJだ。

 

■第2Q

 プラン通りに構築出来たけど、実行は出来なかったマブス。ということでドンチッチの個人技頼みになっていきます。スクリーンでジェイレン・スミスとの1on1に持ち込んでいじめまくります。

第2Qドンチッチ 19PTS FG 7/10(70.0%) 3P 3/5(60.0%)

 スミスに対してお得意のステップバックスリーを駆け引きに使い、完全に個人技でオフェンスを繋ぎました。スミスがきつくなってきてネスミスがファイトオーバーでついてきても、お構いなしに個人技。ネムハードがつくとスローダウン。

 凄いのはこれだけ点を取りながらも、オーバーヘルプに対しては冷静にパスを捌き続けたことです。その上で1TOなんだから文句のつけようがないよね。ちなみにターンオーバーはネムハードにやられました。

第2Qドンチッチ以外 FG 7/12(58.3%) 3P 1/4(25.0%)

 そのパスもあってかスコアリング自体は割と好調でしたが、追いつくには至らない。

第2Qスコア 39対38(ペイサーズ1点リード)

 ドンチッチが12分間死ぬほど頑張ってもぎ取った38点を、このクォーター6分程度しか出場していないハリバートンとTJマッコネルたちがそれ以上の点で応えます。見ていて悲しくなったね。

 

■後半

 後半は自身の引力を使って味方にプレーを促すドンチッチ。スターパワー炸裂でパスを回すことには成功するんですが、相変わらず頼りないチームメイトたちでした。

第3Qドンチッチ 6PTS FG 2/9(22.2) 3P 0/4 2TO

第3Qドンチッチ以外 12PTS FG 4/14(28.6%) 3P 1/4(25.0%) 2TO

 明らかに不調だったドンチッチ。そこを他のチームメイトに助けて欲しかったところでしたが、どうにもなりませんでした。JGはオフェンスファウルで2TOするし、苦しい時にディフェンスで耐えられるチームでもないので、この時点でほぼ決着って感じです。第4Qになると復調の兆しを見せましたが一歩も二歩も及びませんでした。

 ちなみに第4Qはカイリーが無理やりプルアップでスリーを打って決めたおかげで、ヘルプに来たがらなかったペイサーズ。その影響でギャフォードにロブパスが飛びまくったんですが、ここで意固地になって守りきろうとしなかったのはペイサーズの試合運びの上手さだね。ペースダウン+オーバーヘルプを避け、代わりにローテンポな2点は許していました。その分のエネルギーをオフェンスに費やすことで点差を離させてくれないっていう、まさに攻撃は最大の防御って感じ。

ドンチッチ 39PTS 10REB 11AST 5TO

 チーム二番目に悪かった+/-となる-18を記録したドンチッチ。まあそうだろうね。キッドがドンチッチに60点取ることを求めて取れなかったような試合でした。ターンオーバーが多かったのが印象的ではありますが、チーム全体として多かったシクサーズ戦と違って、今回はチームとしては9TOなので気にするほど悪い数字でもない気がします。これは数字の印象。

 実はオールスター明けからめちゃくちゃディフェンスを頑張っているドンチッチ。ガードのドライブを止めきるスピードはないけど、フィジカルの強さでドライブコースを絞ったり、フォワードに対しては普通に止めたり。全くの別人みたいな動きなんですが、それがオフェンスに悪影響を与えているような気もしています。以前とは別人みたいなディフェンスをするようになった代わりに、以前とは別人みたいなしょうもないターンオーバーをするドンチッチ。

オールスター前OFF/DEFレーティング 117.5/116.2

オールスター後OFF/DEFレーティング 118.4/126.0

 その割にDEFレーティングが良くなるどころか、10も悪化しているんだからやってられないよね。ドンチッチが頑張ったところで守れないマブスでした。

 とはいえこれは采配の悪さでもあります。後半は疲れからかシュートも入らないし、ディフェンスでも動けなくなってきたドンチッチなので、第3Qはもっと早くドンチッチを下げるべきだったと思います。というか第2Qの残り3分ぐらいからだいぶ怪しかったので、その時点で下げてよかった。でも下げた時に出てくるのが、直近のシクサーズ戦で10-23のランを作ったエクサム&カイリーって考えると下げたくないって気持ちはまあ理解できます。だからドンチッチのミニッツを削ってエクサム&カイリーにしたところで勝てたとは全く思わないんだけど、別にプレーオフじゃないんだから出す必要性も薄かった気はします。キッドらしいね。

ライブリー 15分

クリバー 15分

ギャフォード 21分

 センター陣の中で一番プレータイムが長かったギャフォード。ペイサーズのディフェンスにはスクリーンの分厚さがあるギャフォードが最もオフェンスで効いていたと思います。ライブリーは躱されるし、ディフェンス狙われるし。クリバーはスリー入らないし。

 一方でセルツ戦でギャフォードに与えられたプレータイムが5分と極端っちゃ極端なんですが、こうして使われる日はちゃんと使われているので、なんだかんだセンターの使い分けは上手く行っているように思います。この三人の控えにパウエル、最悪モリスがいるんだからちょっと層が厚すぎる気はするけど。

 次は今シーズン初のヒート戦。管理人がイーストで最も応援しているチームです。カイル・ラウリーがテリー・ロジアーになったことでどうなったのか楽しみなんですが、その日は仕事なんだよね。